2025.01.13
みなさん、こんにちは。
愛知県の工場・倉庫改修工事専門店の東海装建です。
本コラムでは、工場・倉庫の結露、湿気対策について解説させていただきます。
工場には精密機器や取引先へ納品する製品など、大切なものがたくさん保管されている場所です。結露や湿気によって機械が壊れたり、製品が使い物にならなくなったりすると会社にとって大きな損害となってしまいます。
結露や湿気によって大事な製品・機械が壊れてしまわないためにも、しっかりと対策をすることが重要です。
そこでここでは工場での結露・湿気対策が重要な理由や発生原因、対策について解説します。
工場は結露が発生しやすいです。その理由は工場という空間が構造上湿気が溜まりやすい空間だからです。
例えば、間仕切りが少なくて空間が広い工場は一区画の面積が広く設計されています。また、建物内部の天井も高いです。このため、空調設備の効きが悪い傾向にあります。また、換気効率が悪かったり窓が少なかったりといった換気効率が悪い施設も多いです。
このような環境であることから空気の循環が難しく湿気が滞留しやすいという特徴があるのです。保管している製品や機械を守り、従業員が健康に働くためにも湿気対策が重要です。
工場のような大規模施設では結露・湿気対策が非常に重要な役割を担っています。その理由には以下のようなものがあります。
それぞれの理由についてみていきましょう。
湿気が溜まって結露が発生すると工場内にカビが発生しやすくなります。保管中の物品や設備にカビが発生するだけでなく悪臭が発生し、工場内の環境を悪化させてしまいます。
カビはアレルギーを発症させる恐れもあり、工場内で働く従業員の健康を害する恐れもあるでしょう。
機械や物品だけでなく大切な従業員を守るためにも湿気対策が重要です。
工場内の湿度が上がると、高温多湿を好むダニやゴキブリなどの害虫が発生しやすくなります。一度発生すると卵を産んで増殖するリスクもあるでしょう。機械や製品が損傷するだけでなく工場内の環境も悪化するため、湿気対策によって工場を守る必要があります。
結露の水によって建物に錆や腐食が発生します。これにより建物そのものが劣化してしまいます。建物が劣化すると雨漏りなどの被害に発展する恐れもあるでしょう。機械や部品に錆が発生すると交換が必要となります。工場をストップさせなければならない事態となり、会社への損害も発生することにも繋がります。
工場で特に湿気が溜まりやすい場所には以下の3箇所があります。
室内の温度分布は底部がもっとも低いです。そのため、工場内の湿気が高い状態だと、床の表面温度がいち早く下がり結露が発生します。床に置いていた製品や物品に結露が付着したり、カビなどが発生したりする恐れがあります。
また、スレートや鋼板などの断熱されていない壁面や天井は温度変化が激しくなります。そのため、スレートや鋼板で覆われた場所に保管した製品が結露や湿気で被害を受けやすくなるのです。
また、建物の隅のように空気がこもりがちな場所も湿気が溜まりやすいです。湿度が高くなりやすくカビも発生しやすくなります。荷物を壁の隅にくっつけて置くとカビが生えやすくなるため要注意です。
工場での結露・湿気対策として、5つご紹介します。
それぞれの対策について解説していきます。
規模の小さい工場なら除湿機や除湿剤を置くことで結露・湿気解消につながる場合もあります。
除湿剤ならシリカゲルや塩化カルシウムなどが一般的です。他の対策よりも安くできる対策としておすすめです。ただ、中規模以上の工場だと大量の除湿剤が必要になってきます。また、定期的に交換が必要なので非常に手間です。
除湿機は購入する際の初期費用で10万円程度から数十万円程度かかります。しかし、狭い空間なら抜群の効果を発揮してくれるので結露対策として有効です。ただし、中規模以上の広い工場だと性能に限界があり、根本的な湿気対策には向いていません。
窓や換気システムを使ってできるだけこまめに換気をすることで、湿気が解消されます。可能な限り窓やドアを2箇所以上開けて壁の通り道を作れば換気効率もぐっと上がります。工場はその構造によって空気がこもりやすくなるので、空気の流れを作るだけでも湿気対策として有効です。
窓を開ける際は、まず湿気が溜まりやすい場所を確認することで、湿度計を使って計測してみましょう。湿気が溜まりやすいポイントが判明したら重点的に換気をしてください。ただし、朝と晩、台風・雨・曇りの日は外気中の湿気が増加するので換気は控えましょう。天気の良い日はなるべく窓を開けて換気を行ってください。
新たに窓を追加して風の通り道を作るのも良いでしょう。適切な換気システムを導入するのも効果的です。しかし、新たな窓の設置や換気システムの導入は、多額な工事費用がかかるだけでなく関連法律を遵守しなけれなりません。大掛かりな計画になるだけでなく、費用が数百万円から数千万円も必要になる可能性もあります。
ただ、湿気や結露を根本から解決してくれる対策なので、検討する余地はあります。
大型シーリングファンの設置も検討しましょう。
シーリングファンは種類も多いので、規模の大小問わずに設置できます。広さや高さのある工場でも非常に高い調湿効果を発揮してくれるでしょう。シーリングファンを導入して天井から風を送ることで、夏の暑さも撹拌されやすく従業員の体感温度も下がりやすく熱中症対策としても有効です。
シーリングファンの導入費用は大体100万円〜300万円程度です。換気システムや窓を設置するよりも比較的費用を抑えて導入できます。シーリングファンは設備や製品を守るだけでなく、空調機器の補助や温度調整、感染症対策など様々な分野でも効果を発揮するため、非常にコストパフォーマンスの良い対策といえるでしょう。
窓に結露防止シートや遮熱シートを貼ることで結露・湿気対策が行えます。
結露は室内外の温度差によって発生しますが、窓に貼ることで断熱効果が上がります。結露防止シートによって温度差が緩和されることで結露の発生が抑えられるのです。
遮熱シートは、太陽熱を反射・吸収して、建物内への熱侵入を防ぎます。室内外の温度差を抑えられるため、遮熱シートも湿気対策として非常に有効です。
湿気から守りたい製品はストレッチフィルムで覆うようにしましょう。荷物全体をストレッチフィルムで覆い、フィルムと荷物の間に産業用の除湿剤などを封入することで保管物を守ることにつながります。
工場での結露・湿気対策は、機械や製品を守るだけでなく、工場内で働く従業員を守るためにも重要です。結露・湿気によってカビやダニなどが発生し、工場の機械や製品が損傷したり、従業員が体調を崩してしまうと、会社としても大きな損害となります。機械が故障すれば工場をストップせざるを得ない事態にもなるでしょう。そうなると、納期を守れず会社の信用も落としてしまいかねません。
「たかが湿気対策」と甘く考えずに、これまで解説したような結露・湿気対策を取って、工場内を快適な空間に保ちましょう。
東海装建は工場・倉庫の
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